抵抗器とは、一定の電気抵抗を得るために使用される電子部品です。
電気(電子)回路において、電圧の分圧・電流の制限など広い用途で用いられています。
抵抗器には色々な種類が存在しますが、金属皮膜抵抗器と呼ばれる抵抗器はカーボン抵抗器と並んで基板や電子回路、学校教育の場でも広く使用されており、抵抗値は表面に印字されたカラーコードで確認することができます。
テスターの抵抗測定(Ω)機能を使用することにより、抵抗器をはじめとする機器や導体の抵抗値を測定することができます。
この記事では、テスターの抵抗測定(Ω)機能を用いて金属皮膜抵抗器の抵抗値を測定する方法を解説します。
使用するテスターは電気・電子分野向け計測機器メーカーである三和電気計器のデジタルマルチメーターCD772を使用します。
目次
1. 抵抗測定(Ω)の設定・確認方法
テスターで抵抗を測定(Ω)する場合、ファンクションスイッチを「抵抗測定・ダイオードテスト・導通チェック」に合わせます。
液晶表示部に「Ω」と表示されます。
※他のマークが表示された場合、セレクトボタンを押してモードを切り替えます。
テスターの設定が完了しました。
2. 注意事項
テスターで抵抗を測定する場合、以下を注意する必要があります。
CD772の抵抗測定(Ω)の最大定格入力は40.00MΩです。
最大定格入力 | レンジ |
---|---|
40.00MΩ | 400.0Ω, 4.000kΩ, 40.00kΩ, 400.0kΩ, 4.000MΩ, 40.00MΩ |
3. 金属皮膜抵抗器の抵抗値を測定してみた
実際に抵抗値が220Ωの金属皮膜抵抗器の抵抗値を測定してみます。↓が金属皮膜抵抗器です。
テスターの液晶表示部にΩが表示されていることを確認してから抵抗器の両端にテストリードを接触させます。
見えにくいですね…ブレッドボード上に金属皮膜抵抗器が刺さっていて、両端をテスターのテストピンで接触させています。
液晶表示部にその時の抵抗値が表示されます。
今回の測定結果は218.8Ωとなりました。この金属皮膜抵抗器の抵抗値は220Ωなので、ほぼその抵抗値になりました。
4. おわりに
三和電気計器製のテスターCD772を用いて金属皮膜抵抗器の抵抗値を測定する方法を解説しました。
抵抗器に関わらず、テスターで抵抗値を測定する方法も同様になるので、身の回りのものの抵抗値を測定してみると面白いかもしれません。
今回使用したテスターCD772は私が普段使用しているテスターで「自信をもってオススメできる」ものです。
配線作業をする上でテスターは必須のツールだと断言できます。私は仕事や趣味で配線作業をしますが決してプロレベルではありませんので、どのテスターを購入すべきか本当に迷いました。その中でCD772を購入した決め手は-20.0℃~300.0℃の温度が測定できることです。
私が調べた中では、温度を測定する機能があるテスターの中でCD772は比較的安価でした。