定数の指令方法を解説(10進・16進・実数)

00_定数の指令方法と解説(10進・16進・実数)

ラダープログラムでは、データレジスタに定数を転送する場合や、データレジスタの値と定数を比較する場合など、色々な場面で定数を使用します。

この記事では、ラダープログラムで定数を使用する場合の指定方法について解説します。

この記事中のPLCは三菱電機製シーケンサ:FX3G-60MT/ESS、ラダープログラムはソフトウェア:GX Works2を使用しています。

1. 定数の指定方法の種類

ラダープログラムで指定する定数には下記の3種類があります。

定数K:10進数
定数H:16進数
定数E:実数

それぞれの指定方法について解説します。


2. 定数K:10進数

10進数の定数は頭文字に”K”を付けて指定します。

こちらが定数K5(10進数)をD0に転送したラダープログラムです。

定数K5を転送

このラダープログラムでは、X0がONしている間、定数K5(10進数)をD0に転送しています。

定数Kを指定する場合、下記の範囲内で使用してください。

  • 1ワードデータ(16ビット)の場合、K-32768~K32767
  • 2ワードデータ(32ビット)の場合、K-2147483648~K-2147483647

上のラダープログラムでは、16ビット実行形の転送(MOV)命令を使用しているので、1ワードデータになります。

転送命令は別記事で紹介していますので、宜しければご覧ください。

00_【三菱FXシリーズ】転送(MOV)命令の指令方法とラダープログラム例 【三菱FXシリーズ】転送(MOV)命令の指令方法とラダープログラム例


3. 定数H:16進数

16進数の定数は頭文字に”H”を付けて指定します。

こちらが定数H1FFFF(16進数)をD0,D1に転送したラダープログラムです。

定数H1FFFFを転送

このラダープログラムでは、X0がONしている間、定数H1FFFF(16進数)をD0,D1に転送しています。

メモ
DMOV命令:32ビット形を使用すると、転送先であるD0,D1はD0を下位とする2ワードデータ(32ビット)として扱われます。

定数Hを指定する場合、下記の範囲内で使用してください。

  • 1ワードデータ(16ビット)の場合、H0~HFFFF
  • 2ワードデータ(32ビット)の場合、H0~HFFFFFFFF


4. 定数E:実数

実数の定数は頭文字に”E”を付けて指定します。

こちらが定数1.234(実数)をD0,D1に転送したラダープログラムです。

定数1.234を転送

このラダープログラムでは、X0がONしている間、定数1.234(実数)をD0,D1に転送しています。

メモ
DEMOV命令は32ビット形の2進数浮動小数点データ転送命令です。転送先であるD0,D1はD0を下位とする2ワードデータ(32ビット)として扱われます。

実数は、10進数・16進数に比べると一般的ではないかと思います。私は実務で定数Eを使用したことはありません。

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