この記事では、基礎的なタイマの練習問題を3ヶ出題します。
この記事中の問題を解くことができれば、「タイマの基本的な回路が組める」と言えます。
タイマとはなんだろう…?という方は、下記の記事でタイマについて解説していますので、宜しければご覧ください。
【ラダープログラム】タイマ(T)の使い方と例題この記事中のPLCは三菱電機製シーケンサ:FX3G-60MT/ESS、ラダープログラムはソフトウェア:GX Works2を使用しています。
別のプログラムでも動作が同じであれば問題ありません。
目次
1. 【1問目】オンディレイタイマ回路
下記仕様を満たすラダープログラムを作成してください。
スイッチを離すことにより、ランプは即座に消灯する。
入力条件のスイッチ(X0)がONしてからランプ(Y0)がONするのに8秒間の遅延があります。
このように、入力条件をONしてから設定時間後に出力がONする回路を”オンディレイタイマ回路”といいます。
タイムチャート
タイムチャートは以下のようになります。
X0がONしてから8秒後にY0がONします。
GOTの動作イメージ
GOTの動作イメージは以下のようになります。
スイッチ(X0)を8秒間押し続けると、ランプ(Y0)が点灯します。
GIFで解説するには8秒は長すぎましたね…
解答ラダープログラム
解答のラダープログラムは以下のようになります。
【解説】
基本的なオンディレイタイマ回路です。
T0にはK80が設定されており、8秒間X0がONし続けると始めてT0はONします。
スイッチを離すと、X0がOFFするのでT0がOFF→Y0がOFF→ランプが消灯します。
2. 【2問目】オフディレイタイマ回路
下記仕様を満たすラダープログラムを作成してください。
その後、スイッチを離した4秒後にランプは消灯する。
入力条件のスイッチ(X0)がOFFしてからランプ(Y0)がOFFするのに4秒間の遅延があります。
このように、入力条件をOFFしてから設定時間後に出力がOFFする回路を”オフディレイタイマ回路”といいます。
タイムチャート
タイムチャートは以下のようになります。
X0がOFFしてから4秒後にY0がOFFします。
GOTの動作イメージ
GOTの動作イメージは以下のようになります。
スイッチを離した4秒後にランプが消灯します。
解答ラダープログラム
解答のラダープログラムは以下のようになります。
【解説】
基本的なオフディレイタイマ回路です。
スイッチ(X0)が押されると、Y0が自己保持をしてランプが点灯します。
スイッチを離すと、12秒後にT0がONしてY0の自己保持を切ります。
3. 【3問目】オンディレイ・オフディレイの組み合わせ
下記仕様を満たすラダープログラムを作成してください。
その後、スイッチを離した4秒後にランプは消灯する。
スイッチ(X0)を押してから3秒のオンディレイと、離してから4秒のオフディレイの組み合わせになります。
タイムチャート
タイムチャートは以下のようになります。
X0がONしてから3秒後にY0がONして、X0がOFFしてから4秒後にY0がOFFします。
GOTの動作イメージ
GOTの動作イメージは以下のようになります。
スイッチ(X0)を3秒間押し続けると、ランプ(Y0)が点灯します。
その後、スイッチを離した4秒後にランプは消灯します。
解答ラダープログラム
解答のラダープログラムは以下のようになります。
【解説】
オンディレイタイマに相当するタイマにはT0を、オフディレイタイマに相当するタイマにはT1を使用しています。
4. おわりに
基礎的なタイマの練習問題を3ヶ出題しました。いずれもタイマの基本的な使い方になるので、理解しておくと色々な場面で使用できるかと思います。