三菱電機製シーケンサQnCPUシリーズで入力ユニットや出力ユニットなどをラダープログラムで使用する場合、入出力番号(I/O)を割付ける必要があります。
この記事では、入出力番号を割付ける手順を解説します。
この記事中で使用する機器は下記になります。
- CPUユニット:Q03UDECPU
- 電源ユニット:Q61P
- ベースユニット:Q35B
- 入力ユニット:QX80
- 出力ユニット:QY80
ソフトウェアはGX Works2バージョン1.580Eを使用します。
目次
1. 装着するスロット番号を決める
まず、装着する各ユニットのスロット番号を決める必要があります。
スロット番号とは、ベースユニットに取付ける場所の番号のことです。スロット番号はCPUユニットの右隣が0番になります。
Q35Bの場合、スロットは5ヶあります。(0番~4番)
今回はスロット0番に入力ユニット:QX80、スロット1番に出力ユニット:QY80を取付けます。
2. 入出力占有点数を確認する
各ユニット毎に、占有する点数が決められており、取説や三菱電機のウェブサイトから確認することができます。
下の画像は三菱電機のウェブサイトに記載されている、入力ユニット:QX80の性能仕様です。
下から5列目に入出力占有点数が記載されています。この入出力占有点数は次項で解説するI/O割付設定に必要になります。
今回使用するQX80とQY80はどちらも16点です。
3. I/O割付の設定
I/O割付はGX Works2で行います。
今回は例として、下記のように設定をします。
- 入力ユニット:QX80のアドレス → X00~X0F(16点)
- 出力ユニット:QY80のアドレス → Y70~Y7F(16点)
入出力のアドレスは16進数で表現されます。
【設定手順】
1.ナビゲーションウィンドウのパラメータ → PCパラメータをダブルクリックします。
2.Qパラメータ設定のウィンドウが表示されるので、タブのI/O割付設定をクリックします。
3.I/O割付に各ユニットの情報を設定します。
4.以下のように設定をします。
【No.1 スロット0】
種別 → 入力
形名 → QX80
点数 → 16点
先頭XY → 0000
【No.2 スロット1】
種別 → 出力
形名 → QY80
点数 → 16点
先頭XY → 0070
4.設定終了をクリックします。
以上でI/O割付の設定は終了です。お疲れ様でした!
4. 設定項目の内容
I/O割付で設定した各項目の詳細内容を解説します。
4-1. 種別
各ユニットの種別を下記から選択します。
空き・入力・高速入力・出力・入出力混合・インテリ・割込み
取説や三菱電機のウェブサイトから確認することができます。
4-2. 形名
各ユニットの形名を入力します。
ユーザーのメモ用なので、入力しなくてもプログラム動作に影響はありません。ただし、プログラムの保守性を考慮すると入力しておくことをお薦めします。
4-3. 点数
各ユニットの入出力占有点数を下記から選択します。
0点・16点・32点・48点・64点・128点・256点・512点・1024点
取説や三菱電機のウェブサイトから確認することができます。
(私は512点や1024点は見たことありません…)
4-4. 先頭XY
各ユニットの先頭アドレスを16進数で入力します。
重複には注意してください。
はじめまして。Endyと申します。
「I/O割付の設定手順」拝見いたしました。
とてもわかり易かったのですが、1点、
「No.2 スロット1」の「先頭XY」を「 0070」とした根拠/コツがありましたら
お教え願えないでしょうか。
突然不躾な質問で大変恐縮ですが、お教え頂けましたら幸いです。
当方レベル:初心者
Endy様。
ご覧いただきありがとうございます。
ご期待させて申し訳ないのですが…特に深い理由はありません。
連番である0010にするよりわかりやすいかなぁ…と思いながら書いた記憶があります。
(はっきり言うと適当です)
その上で、あくまで参考までに私なりのコツですが
入力と出力のアドレスにはある程度の間を空けるのが良いかと思います。
後々でユニットを追加したときに入力・出力でそれぞれ連番になった方が見栄えが良いです。
※入出力が入り乱れても番号が被らなければ機能上問題はありません。
はじめまして。ソナスと申します。
PLCのIOユニットの並び順に関して
・入力カード、出力カード、入力カード、出力カード
みたいな図面も見かけますが下記のような構成の図面もみかけます。
・入力カード、入力カード、出力カード、出力カード、出力カード
これは、何かルールみたいなものがあるのでしょうか?
以上よろしくお願いします