出力リレーとは、ランプや電磁バルブなどの”出力機器”をPLCで制御するためのデバイスです。
三菱電機製のPLCでは”Y”と表されています。
この記事では、出力リレーを使用するための配線例と動作について解説します。
PLCは三菱電機製シーケンサ:FX3G-60MT/ESS、ラダープログラムはソフトウェア:GX Works2を使用します。
目次
1. 出力リレーの配線例
ランプや電磁バルブなどの出力機器をPLCで制御するためには、出力機器をPLCの出力端子に配線しなければなりません。
実際にPLCとランプを用いて接続方法を解説します。
1-1. 配線図
PLCにランプ3ヶを接続します。
端子”Y0″~”Y2″が出力端子になります。ラダープログラムで出力リレーをONすることにより、この出力端子からDC24Vの電流が流れます。
1-2. 配線の写真
実際にPLCとランプを接続してみます。
板金の上段にある3色のランプと、後ほど解説に使用するスイッチを配線してあります。
PLCには端子番号が記載されています。
2. ラダープログラムで確認
ラダープログラムで出力リレーをONさせてランプを点灯させます。
PLCには下記のラダープログラムが入っています。
このラダープログラムは、下記の仕様になっています。
・X0がONしている間、Y0がONする。
・X1がONしている間、Y1がONする。
・X2がONしている間、Y2がONする。
各々の入出力端子にはスイッチとランプが接続されていますので、下記の動作になります。
・スイッチ赤を押している間、ランプ赤が点灯する。
・スイッチ黄を押している間、ランプ黄が点灯する。
・スイッチ緑を押している間、ランプ緑が点灯する。
①スイッチ赤を押すと、ランプ赤が点灯します。
ラダープログラム上では、Y0がONしています。
※GX Works2をモニタモードにすると、ONしているデバイスが青色になります。(設定により色の変更可能)
②スイッチ赤を離すと、ランプ赤は消灯します。
③スイッチ黄・緑も同様です。
3. 出力リレーの注意点
出力リレーのコイルは、ラダープログラム内で複数使用してはいけません。ダブルコイルと呼ばれるバグを発生させる原因になります。
ただし、出力リレーの接点に使用制限はありません。
4. おわりに
・ラダープログラムの出力リレーをONすることで出力端子に電流が流れる
・出力リレーのコイルは複数使用できない(ダブルコイル)