パワーサプライとは、AC100Vや200V等の商用の交流電源を安定したDC(直流)に変換する機器です。
一般にパワーサプライは『スイッチング方式』と『リニア方式』があり、現在はスイッチング方式が主流となっています。
このスイッチング方式のパワーサプライはスイッチング電源とも呼ばれ、産業機械や工作機械をはじめとする制御盤等に広く使用されています。
この記事では、テスターの電圧測定(V)機能を用いてパワーサプライの直流電圧を測定する方法を解説します。
使用するテスターは電気・電子分野向け計測機器メーカーである三和電気計器のデジタルマルチメーターCD772を使用します。
目次
1. 直流電圧(V)測定の設定・確認方法
テスターで直流の電圧測定(V)をする場合、ファンクションスイッチを「V」に合わせます。
液晶表示部に「直流のマーク」が表示されます。
※交流のマークが表示された場合、セレクトボタンを押してモードを切り替えます。
テスターの設定が完了しました。
2. 注意事項
テスターで電圧を測定する場合、以下を注意する必要があります。
CD772の電圧測定(V)の最大定格入力はDC・ACともに1000Vです。これを超える入力は行わないでください。
| ファンクション | 最大定格入力 | レンジ |
|---|---|---|
| DC(直流) | DC1000V | 400.0mA, 4.000V, 40.00V, 400.0V, 1000V |
| AC(交流) | AC1000V | 4.000V, 40.00V, 400.0V, 1000V |
3. パワーサプライの直流電圧を測定してみた
実際にパワーサプライの直流電圧を測定してみます。
今回はCOSEL製パワーサプライPBA15F-24-N1を測定します。このパワーサプライは「+端子」と「-端子」の端子間に24Vの電圧が印加されます。
テスターのファンクションスイッチが「V」の状態で、液晶表示部に「直流のマーク」が表示されていることを確認してからパワーサプライの「+端子」と「-端子」にテストリードを接触させます。
赤いテストリードを「+端子」、黒いテストリードを「-端子」に接触させます。
液晶表示部にその時の直流電圧が表示されます。
測定結果は24.39Vとなりました。(このパワーサプライの仕様は24Vになります。)
4. おわりに
三和電気計器製のテスターCD772を用いてパワーサプライの直流電圧を測定する方法を解説しました。
今回使用したテスターCD772は私が普段使用しているテスターで「自信をもってオススメできる」ものです。
配線作業をする上でテスターは必須のツールだと断言できます。私は仕事や趣味で配線作業をしますが決してプロレベルではありませんので、どのテスターを購入すべきか本当に迷いました。その中でCD772を購入した決め手は-20.0℃～300.0℃の温度が測定できることです。
私が調べた中では、温度を測定する機能があるテスターの中でCD772は比較的安価でした。
