ラダープログラムでは、常に処理をさせておきたい回路や、逆に全く処理をさせたくない回路が存在します。
この記事では、補助リレーを使用して”常時ONする接点”と”常時OFFする接点”の作成方法について解説します。
ここでいう「常時」とはPLCがRUN中のことをいいます。
この記事中のPLCは三菱電機製シーケンサ:FX3G-60MT/ESS、ラダープログラムはソフトウェア:GX Works2を使用しています。
目次
1. 常時ONする接点の作成方法
補助リレー・出力リレーなどのビットデバイスは必ずONかOFF(1か0)のどちらかの状態にあります。
常時ONは、同じビットデバイスのONまたはOFFしている状態を使用すれば作成することができます。
このラダープログラムはM0を常時ONさせています。常時ONの接点には、M0のa接点を使用することができます。
ランプ(Y0)を常時点灯させたい場合、以下のようなラダープログラムになります。
2. 常時OFFする接点の作成方法
常時OFFは、同じビットデバイスのONかつOFFしている状態を使用すれば作成することができます。
M1がONかつOFFの状態は決して起こりえないため、M1のコイルがONすることはありません。
常時OFFの接点には、M1のa接点を使用することができます。
3. おわりに
補助リレーを使用して”常時ONする接点”と”常時OFFする接点”の作成方法について解説しました。
PLCによっては”特殊デバイス”として常時ONや常時OFFする接点が用意されているものがあります。
以下の参考書はラダープログラムの色々な「定石」が記載されており、実務で使用できるノウハウが多く解説されています。私がラダープログラムの参考書として自信をもってオススメできるものです。
ただし、ラダープログラムやPLCといった電気・制御設計は参考書やWebサイトのみでの学習には必ずどこかで限界が来ます。
各メーカが販売しているPLCやプログラム作成のアプリケーションを揃えるには安くても十万円以上の大きな費用が掛かり、独学は現実的ではありません。
ラダープログラムの一番現実的な学習方法は「実務で経験を積む」ことです。電気・制御設計者はこれから更に必要な人材になり続けますので、思い切って転職する選択肢もあります。
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