【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【三菱FX】

【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【三菱FX】

自己保持回路とは、入力条件がONすると出力がONして、その後に入力条件がOFFしても出力がOFFし続ける(ONを保持する)ラダープログラムです。

出力のa接点を入力条件に並列に接続することにより「出力は自身のa接点によってONが保持される」ことが自己保持回路の名前の由来です。

自己保持回路を用いることにより「スイッチを1回押すと、ランプが点灯し続ける」回路を作ることができます。他にも「出力をONし続ける」場合によく使用されます。

この記事では、三菱電機製シーケンサFXシリーズで作成する自己保持回路のラダープログラム練習問題を3ヶ出題します。

注意
この記事のラダープログラムはGX Works2で作成しており、PCタイプはFX3U/FX3UCに設定してあります。

三菱電機製シーケンサFXシリーズで作成する自己保持回路の解説とラダープログラム例については以下のページで解説しております。

00_【ラダープログラム回路】自己保持回路のラダープログラム例【三菱FX】【ラダープログラム回路】自己保持回路のラダープログラム例【三菱FX】

以下の記事でも自己保持回路の練習問題を3ヶ出題しておりますので、宜しければご覧ください。

00_【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題②【三菱FX】【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題②【三菱FX】

キーエンスKVシリーズ・オムロンCJシリーズの自己保持回路の練習問題は以下のページで解説しております。

【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【キーエンスKV】【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【キーエンスKV】 【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【オムロンCJ】【ラダープログラム】自己保持回路の練習問題①【オムロンCJ】
注意
解答のラダープログラムはあくまで一例です。別のプログラムでも動作が同じであれば問題ありません。

1.【1問目】OFF条件を優先する自己保持回路

下記仕様を満たす自己保持回路のラダープログラムを作成してください。

仕様
スイッチ(X0)を押すと、ランプ(Y0)が点灯し続ける。(自己保持)
スイッチ(X1)を押すと、ランプ(Y0)は消灯する。
スイッチ(X0)と(X1)が双方押された場合は、スイッチ(X1)を優先してランプは消灯する。(点灯しない。)

『X0をON条件』『X1をOFF条件』とするY0の自己保持回路を作ります。

タイムチャート

タイムチャートは以下のようになります。

問題①_タイムチャート

入力リレーX0がONすると出力リレーY0がONし続け、入力リレーX1がONするとY0はOFFします。

X0とX1が双方ONした場合、X1を優先してY0はOFFします。

GOTの動作イメージ

GOTの動作イメージは以下のようになります。

問題①_GOT

スイッチ(X0)を押すとランプ(Y0)が点灯し続け、スイッチ(X1)を押すとランプ(Y0)は消灯します。

スイッチ(X0)と(X1)が双方押された場合、スイッチ(X1)を優先してランプ(Y0)は消灯します。

解答ラダープログラム

解答のラダープログラムは以下のようになります。

問題①_ラダープログラム

X0のa接点とY0のa接点を並列にしてY0のコイルをONさせます。スイッチ(X0)が押されることでY0はONして、そのままY0は自身のa接点によりONを保持します。Y0がONするとランプ(Y0)が点灯します。

X1のb接点を直列に接続することで、スイッチ(X1)が押されるとY0の自己保持がOFFしてランプ(Y0)が消灯します。

2.【2問目】ON条件を優先する自己保持回路

下記仕様を満たす自己保持回路のラダープログラムを作成してください。

仕様
スイッチ(X0)を押すと、ランプ(Y0)が点灯し続ける。(自己保持)
スイッチ(X1)を押すと、ランプ(Y0)は消灯する。
スイッチ(X0)と(X1)が双方押された場合は、スイッチ(X0)を優先してランプは点灯する。(消灯しない。)

【1問目】では「OFF条件を優先」していましたが、今回は「ON条件を優先」します。【1問目】に対してラダープログラムの形を少し変更することで作成できます。

タイムチャート

タイムチャートは以下のようになります。

問題②_タイムチャート

入力リレーX0がONすると出力リレーY0がONし続け、入力リレーX1がONするとY0はOFFします。

X0とX1が双方ONした場合、X0を優先してY0はONします。

GOTの動作イメージ

GOTの動作イメージは以下のようになります。

問題②_GOT

スイッチ(X0)を押すとランプ(Y0)が点灯し続け、スイッチ(X1)を押すとランプ(Y0)は消灯します。

スイッチ(X0)と(X1)が双方押された場合、スイッチ(X0)を優先してランプ(Y0)は点灯します。

解答ラダープログラム

解答のラダープログラムは以下のようになります。

問題②_ラダープログラム

【1問目】に対して、X1のb接点の場所を変更しています。

このラダープログラムの場合、スイッチ(X0)と(X1)が同時に押された場合、X0のa接点を遮るものが無いためX0はONしてランプ(Y0)が点灯します。

問題②_ラダープログラム解説

3.【3問目】順序がある自己保持回路

下記仕様を満たす自己保持回路のラダープログラムを作成してください。

仕様
スイッチ(X0)→スイッチ(X1)の順に押すと、ランプ(Y0)が点灯し続ける。(自己保持)
スイッチ(X1)→スイッチ(X0)の順ではランプは点灯しない。
スイッチ(X2)を押すと、ランプは消灯する。

「スイッチ(X0)が押された」ことを記憶するリレーを用意して、そのリレーがONしているときにスイッチ(X1)を押すとランプ(Y0)が点灯するラダープログラムを作成します。

タイムチャート

タイムチャートは以下のようになります。

問題③_タイムチャート

入力リレーがX0 → X1の順にONすると出力リレーY0がONし続けます。X1 → X0の順ではY0はONしません。

入力リレーX2がONすると、Y0はOFFします。

GOTの動作イメージ

GOTの動作イメージは以下のようになります。

問題③_GOT

スイッチ(X0)→スイッチ(X1)の順に押すと、ランプ(Y0)が点灯します。逆の順ではランプ(Y0)は点灯しません。

スイッチ(X2)を押すと、ランプ(Y0)は消灯します。

解答ラダープログラム

解答のラダープログラムは以下のようになります。

問題③_ラダープログラム

X0をON条件とする補助リレーM0の自己保持回路を作ります。補助リレーはプログラム上でのみ使用できるリレーです。

M0はスイッチ(X0)が押されてからスイッチ(X2)が押されるまでONし続けます。

X1がON条件とするY0の自己保持回路を作ります。この自己保持回路の条件に「M0のa接点」を用いることでスイッチ(X1)が押されたとき、M0がONしていなければランプ(Y0)は点灯しないものになります。

M0の自己保持回路の条件にX2のb接点を入れることで、スイッチ(X2)が押されるとM0がOFFして、さらにY0もOFFします。

4. おわりに

三菱電機製シーケンサFXシリーズで作成する自己保持回路の練習問題を3ヶ出題しました。

【1問目】はアクチュエータ等の動作するものを「起動スイッチ・停止スイッチで制御する場合」、逆に【2問目】はアラーム(異常)発生を「発生条件・リセットスイッチで制御する場合」に使用されることが多いイメージです。

以下の参考書はラダープログラムの色々な「定石」が記載されており、実務で使用できるノウハウが多く解説されています。私がラダープログラムの参考書として自信をもってオススメできるものです。

ただし、ラダープログラムやPLCといった電気・制御設計は参考書やWebサイトのみでの学習には必ずどこかで限界が来ます。

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ラダープログラムの一番現実的な学習方法は「実務で経験を積む」ことです。電気・制御設計者はこれから更に必要な人材になり続けますので、思い切って転職する選択肢もあります。

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