【リレー回路】NOT回路の回路図と動作

00_【リレー回路】NOT回路の回路図と動作

NOT回路とは、入力条件がOFFのときに出力がONする回路です。逆に、入力条件がONのときに出力はOFFします。出力が入力条件の状態と逆になることから否定回路とも呼ばれています。

リレー回路におけるNOT回路を用いることでスイッチが押されていないとき、ランプが点灯する回路などが組めるようになります。
NOT回路の動作
このNOT回路はリレー回路(及びラダープログラム)で頻繁に使用する「非常に大切な回路です。この記事でNOT回路について理解を深めて頂ければ幸甚です。

この記事では、リレー回路で作る「NOT回路」の回路図と動作を解説します。

1.作成するNOT回路の仕様

以下の仕様のNOT回路を作成します。

仕様
スイッチ(緑)が押されていないとき、ランプ(緑)が点灯する。
スイッチ(緑)を押しているとき、ランプ(緑)は消灯する。

入力条件がスイッチ(緑)、出力がランプ(緑)になります。

2.NOT回路の回路図

NOT回路の回路図は以下のようになります。

NOT回路の回路図

今回はNOT回路はリレー(継電器)を使用します。

回路図の解説(一連のイメージ)

スイッチ(緑)を押していないとき、スイッチ(緑)のa接点はOFF(開放)しています。この状態ではリレーのコイルには電流は流れていません。

リレーのコイルに電流は流れていないので、リレーのb接点はON(導通)します。

リレーのb接点はON(導通)すると、ランプ(緑)に電流が流れて点灯します。

NOT回路の解説1
メモ
リレーのb接点は、リレーのコイルが励磁していないときにON(導通)する接点です。

スイッチ(緑)を押すと、スイッチ(緑)のa接点はON(導通)します。この状態ではリレーのコイルに電流が流れます。

リレーのコイルに電流が流れてONすると、リレーのb接点はOFF(開放)します。

リレーのb接点はOFF(開放)すると、ランプ(緑)に電流が流れずに消灯します。

NOT回路の解説2

このように、入力条件(今回はスイッチ)をリレーを用いてb接点を経由することで、入力条件がOFFしているときのみ出力がONする(逆の動作をする)回路を作ることができます。

3.使用する部品

このNOT回路を作成するため、以下のものが必要です。

  • 押しボタンスイッチ(a接点有)
  • ランプ
  • リレー(b接点有)
  • スイッチング電源

私が作成した回路はDC24Vを電源とする回路です。スイッチング電源は24Vを使用しました。

NOT回路の配線の様子

配線の様子です。上記の回路図に則り配線してあります。

4.実際の動作

記事冒頭のGIFと重複しますが、実際の動作は以下のようになります。

NOT回路の動作

スイッチ(緑)を離しているときのみ、ランプ(緑)が点灯します。

5.おわりに

リレー回路で作る「NOT回路」の配線と動作を解説しました。

NOT回路は、リレー回路とラダープログラムにおける基礎中の基礎になります。

「b接点」はコイルがON(励磁)のときにOFFするもので、特に初学者にとって混乱するポイントだと思います。「b接点は逆の動きをするものだ!」と覚えておけばOKだと思います。

以下の参考書は、リレーやリレー回路についてわかりやすく解説しているものです。

シーケンス制御を理解する前にはリレー回路を十分に理解する必要があります。本書はリレーやスイッチなど機器の原理を丁寧に解説しています。

さらにリレーを用いた自己保持回路や優先回路など色々な回路例を、タイムチャート付きで解説しています。

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