【ラダープログラム回路】XOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】

00_【ラダープログラム回路】XOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】

XOR回路とは、入力条件のどちらか一方がONすると出力条件がONする回路です。言い換えると、入力条件の状態が不一致の場合に出力条件がONする回路です。※入力条件が2ヶの場合。

XOR回路は、排他的論理和回路とも呼ばれています。

この記事では、キーエンスKVシリーズで作成するXOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例を2ヶ解説します。

注意
この記事中のラダープログラムはKV STUDIO Ver.11で作成しており、対応機種はKV-N24に設定してあります。

三菱電機製シーケンサFXシリーズで作成するXOR(排他的論理和)回路のラダープログラムについては以下のページで解説しております。

00_【ラダープログラム回路】XOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例【三菱FX】【ラダープログラム回路】XOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例【三菱FX】

1.【例題①】入力条件が2ヶのXOR回路

下記仕様のラダープログラムを解説します。

仕様
スイッチ(R0)とスイッチ(R1)のどちらか一方が押されるとランプ(R500)が点灯する。
スイッチがどちらも押されるとランプは消灯する。
スイッチは押すとON、ランプはONすると点灯するものとする。

スイッチのどちらか一方が押された場合にランプが点灯します。言い換えると、2ヶのスイッチの状態に不一致が生じた場合にランプが点灯します。

真理値表

真理値表は以下のようになります。

例題①_真理値表

この真理値表では「”1”がON」「”0”がOFF」を表しています。

入力条件のR0とR1のどちらか一方が”1”のとき、出力条件のR500が”1”になります。

タイムチャート

タイムチャートは以下のようになります。

例題①_タイムチャート

入力リレーR0とR1のどちらか一方がONのとき、出力リレーR500がONになります。

ラダープログラム

ラダープログラムは以下のようになります。

例題①_ラダープログラム

真理値表から、R500が”1”になる条件は以下の2ヶです。

  • R0が”0” かつ R1が”1”
  • R0が”1” かつ R1が”0”

ラダープログラムに置き換えると、以下のようになります。

  • R0の”b接点” かつ R1が”a接点”
  • R0が”a接点” かつ R1が”b接点”

この2ヶをR500の入力条件として並列で接続します。

2.【例題②】入力条件が3ヶのXOR回路

下記仕様のラダープログラムを解説します。

仕様
スイッチ(X0)とスイッチ(X1)とスイッチ(X2)のXOR条件で、ランプ(Y0)を点灯させる。

入力条件が3ヶのXOR(排他的論理和)回路はあまり一般的では無いかもしれません。

真理値表

真理値表は以下のようになります。

例題②_真理値表

この真理値表では「”1”がON」「”0”がOFF」を表しています。

入力条件が3ヶのXOR(排他的論理和)は、入力条件で”1”のものが奇数個の場合に出力条件が”1”になります。

注意
入力条件が3ヶすべて”1”のとき、出力条件は”1”になります。

タイムチャート

タイムチャートは以下のようになります。

例題②_タイムチャート

入力リレーX0・X1・X2でONしている数が奇数個の場合に出力リレーY0がONします。タイムチャートにするとかえって見にくいですね…。

ラダープログラム

ラダープログラムは以下のようになります。

例題②_ラダープログラム

入力条件が2ヶの場合と同様に、真理値表の出力条件が1になる4つのパターンをそのまま入力条件にします。 荒業ですね…。

3. おわりに

キーエンスKVシリーズで作成するXOR(排他的論理和)回路のラダープログラム例を解説しました。

似た名前で、OR(論理和)回路やNOR(否定論理和)回路と呼ばれるものが存在します。以下のページで解説しておりますので、宜しければご覧ください。

00_【ラダープログラム回路】OR(論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】【ラダープログラム回路】OR(論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】 00_【ラダープログラム回路】NOR(否定論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】【ラダープログラム回路】NOR(否定論理和)回路のラダープログラム例【キーエンスKV】

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